骨折経過
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あとがきであります。
楽しいスキーに行ったはずなのに、骨折から長期入院というコースに陥ってしまいました。
初めての骨折、初めての長期入院。入院生活はもう初めてずくし。下半身剥き出しで、うら若い看護婦さんに浣腸されたり・・かなりショッキングなことの連続でした。
1ケ月半も会社を休んだのも初めてでした、もう少しで悟りを開きそうでした。
入院してる間は、これはもう皆に伝えなくてはと思い書き始めましたが、退院したら仕事が忙しくてなかなか筆が進みませんでした。結局あとがきを書いてるのは10月です。
半年も経つと結構わすれてるもので、あの時は、あれも書かなくちゃ、これも書かなくちゃと構想は膨らんでたのですが・・・すっかりわすれてしまいました。
これから、足に入ってる棒(髄内釘)を抜く手術をしなくては成りません。そのときに思い出したら、また、書いてみようかとおもいます。
こんな、殴り書きみたいなのを最後までよんで下さった皆様に。
読んでくださって、どうも有難うございました。気に入っていただけると、うれしいのですが。
今度はもっとましな文章を書けるよう頑張ります。
それでは、また。
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僕の入院した病院(病棟?)では、病棟新聞というのがあって、毎月配ってくれます。
内容は新しい先生、看護婦の紹介とかが主です。(4月という季節がらそうだったのかな)
ある日私のところに原稿の依頼がきました。どうせひまなので引き受けました。
4月3日にスキー中の不注意で下腿骨を骨折してしまい、入院して早くも1ケ月が過ぎました。
最初は、見知らぬ土地の(私は東京在住です)病院のベットに固定されて(牽引ってやつですね)トイレもままならない状態で、かなりブルーが入ってました。
ところが、整形外科は思っていたような暗さは無く、患者さんは基本的には暇をもてあました怪我人のようで、病院というより刑務所です。
「おうっ、新入り。おまえは何をやってここに来たんだぃ?」
「へい、ちょいとスキーでどじりまして・・6週間です。」
まあ、こんな感じです。もちろん看守はいません、
やさしくて、きれいな看護婦さんが24時間看護してくれるので、とっても安心です。
(決してお世辞とか、○○さんに強制されて書いてるわけではありません。)
また、病室からの景色も良く。晴れた日には北信五岳が一望できます。
リハビリも進んで歩き回れるようになってくると、ほとんど不便を感じなくなりました。
規則正しい生活、食事で、ダイエットもできたし、普段のあわただしい生活が嘘のようにゆっくり時間が流れてゆきます。
「なんか、入院ってわるくないかも・・・」
こんなことを考え始めてる私が社会復帰するには、頭のリハビリも必要なようです。
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リハビリも順調に進み、松葉杖から杖になったころ、巷はゴールデンウイーク。
病室の皆は、外泊で家に帰ったり、東京方面から来て入院してる連中はポツポツ退院しだしたころ思いがけない見舞い客がきました。
会社の友達がわざわざ東京からパソコンを持ってお見舞いにきてくれました。別に仕事をしろというわけでは無さそうです。(ボーナス前に安くない交通費を使って、時間をかけてきてくれてありがとう、感謝感謝。直ったらのみに行こうね。)
これで生活に変化が出来そうです。朝リハビリで軽く汗を流し、メールチェック。をっと、お見舞いメールが来てる。午後はリハビリを兼ねた散歩をして、頼ま
れた病棟新聞の原稿を執筆したり。読書したり(久しぶりに「北斗の拳」よんだな)夜は風呂に入って将棋でもして、9時にはベットに・・・(基本的には1日
中ベットなんだけど)
空気も景色もいい、時間がゆっくり流れて気持ちいい。酒も、タバコもすんなりやめられたしストレスがほとんどない生活。老後はぜひこうありたいもんだな。
杖がなくても歩けるようになってきたある日、廊下で先生とすれ違ったとき
「あっ、歩くのうまくなったね。もうすぐ退院だね。」
気が付くと入院から6週間。予定通りだ。退院の日は大安ということもあって5月13日に決定。
リハビリ回診というのがあって、整形外科とりはびり科の先生の前で、モデルさながら歩いてみせる。「ん、いいでしょう。」退院決定。
5月中旬の長野も結構暖かい。入院したときにはスキーの格好(スキーウェアではないが)だったので、当然今も同じ格好。暑いけどジャスコで1000円で買ったかばんにはもう入らない・・しょうがない着ていきましょう。
病棟の生活も住めば都で、名残惜しい。ただ1点食事をのぞいては。
好きなものを食べていいとなると・・なかなか決められない。ステーキ、寿司、うなぎ・・
長野駅でロータリーの向こうに鰻やが見える・・胃袋は求めてるが、足が嫌がってる。もう、階段や、長い交差点は渡りたくない・・・
後ろ髪を引かれる思い出、改札の近くのカレースタンドに入る。何食べても、うまいかもしれない。
退院したとはいえ、ゆっくり歩くしかできないし、階段を下りるのは結構つらい。長い間椅子に座ってると足が痛くなってくる。
街に戻ってみると、けが人にあまりやさしくない。
普通にわたっても青信号中に渡りきれるかどうか分からない交差点。(しかも、青になるまでの秒数は表示するのに、あと何秒青信号か分からない。うーむ、次の青までまとう。)
上りのエスカレータはあるのに下りのエスカレータがない・・(僕の場合は下りが危ない、手すりがないと転びそう)
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やはり、手術の翌日はまだ元気がありません。
腕には点滴、背中からも管が伸びてますその先には「マーカイン 17mm/h」と書かれたボールみたいのがついてます。どうやら、麻酔がちょろちょろ出てるみたいです。この麻酔が切れたらどうなるんだろ?さらに、おちん○んからも管が・・・
どうやら、骨折を甘く見ていたようです。牽引から解き放たれて自分でトイレへ行くのを夢みていたのですが、今日は無理みたいです。それどころか、熱もでてきて(39℃)うなされっぱなしです。
結局もろもろの管が外れたのはさらに翌日(手術から2日目)でした。
改めて左足を観察すると、ヒザから足の甲までかなり腫れている、このおかげで痺れて、触るとジンジンする。ふくらはぎが腫れている分太ももが痩せてみえる・・いや本当に痩せている。ほんの2週間寝ていただけでこんなになってしまうのか?
まあいい、こんなのはいずれ直る。それより、熱も下がったし、ベットに縛り付けてる牽引も無い。車椅子にも乗れる!自由だー!好きなときに、好きなところ
へゆける。トイレだって・・いやいや、決してトイレが好きなわけでは・・車椅子に乗ろうとすると、ヒザがあまり曲がらない・・・なんで?しかも足がジワッ
と痛む・・立ち上がると足が爆発しそうに痛い・・血管が切れそうだ!
折れた足がつながってしまえば後は、すぐ良くなるのでは・・という期待は裏切られた。
なんだ、このくらい、くよくよするな。もう浣腸されなくてもいいんだぞ。
どうやら、足を下にすると血が降りてきて痛くなるらしい。どうりで車椅子に足をのせる台がついてると思った・・痛かったり、ぎこちなかったりするがとりあえず身の回りのことは出来るようになった。
手術後3日目(4/16)リハビリが始まるらしい。何があるのか知らないがとりあえず1Fのリハビリセンターへ行こう。苦労して車椅子に乗りこみ、左足を
伸ばしてレッツゴー(古いな・・)エレベータに乗るのは初めてだ。バックで乗りこんで・・おっと結構狭いな、足を伸ばしてるとギリギリだな。ドアが閉じ
る・・げっ!挟まれる!もう、さがれない・・間一髪で挟まれずにすんだものの、扉に足をぶっつけ気を失いそうになった。
うーむ、外は危険がいっぱいだ。(って、まだ病院の中だけど)
リハビリセンターはフィットネスクラブのジムみたいなところに色んな機械が置いてある。端に階段がつくってあり、エアロバイクもある、ほかにも何に使うか
わからないような機械がごろごろしてる。平均台のようなのの間をギコチなく歩いてる人、マットの上では先生に股裂きをかけられてるひと・・リハビリ担当の
先生の説明では、2週間で松葉杖で歩けるようにし(左足はつかない)、その後2週間でだんだんと荷重をかけ、松葉杖無しで歩けるようにする。とりあえず当
日は仰向けに寝て、ヒザを曲げたり、足首を曲げたり、足を上げる訓練・・結構きつい。
本当に4週間で歩けるようになるんだろうか?
土日はリハビリセンターが休みなので、ベットの上で自主トレ。
そして、病院の売店でお買い物。洗剤(これでようやく、下着が洗濯できる)、タオル、ふりかけ(なんで病院の食事ってこんなに美味しくないんだろう?)、牛乳(カルシウム強化牛乳、骨の材料が無いとなるものも治らないよな)。
手術後6日目(4/19)ようやく食後の点滴(化膿止めの抗生物質)が解除になる。毎日2回の点滴でもう腕は針の穴だらけだ、おまけに新人の看護婦の練習
台にされるし。(新人の方が丁寧で痛くなかったりするけど)自主トレが効いたのか、ヒザはかなり曲がるようになってきた。曲げるのが痛くないとなると、後
はガンガン筋トレをするのみ。足に、砂の重り(2kg)を巻いて、どんどんハードになる。
手術後7日目(4/20)いよいよ松葉杖を使う。松葉杖は特に難しくないのだが、立ってると血が降りてきて足が痛くなる。痛くて1分もたってられない。でも手術直後は10秒もたっていられなかったのでまだましか。
日に日に、自由になって行く。松葉杖の歩行距離がのびる。車椅子は楽で良いのだけど、小回りが効かないのが難点だ。病院内は車椅子で動きやすいようになっ
ているが、それでも、売店や乾燥室などは苦労する。病院の外はとても車椅子で移動できない・・だろう。とりあえずの目標は駅前のスーパー、コンビニで買い
物すること。病院の食事は飽きたし、雑誌もほしい。昨日、隣の病室の若い衆が松葉杖でコンビニまで行って(1kmくらい離れてる)帰れなくなり、ヒッチハ
イクで病院に戻ってきたらしい。ここは慎重にならねば。
4/26抜糸、これでようやく風呂に入れる。髪を洗うのは久しぶりだ。風呂は一人30分で、予約制です。風呂の扉を開けるのが一苦労(両手が松葉杖でふさ
がっているるし、まだ左足に荷重をかけられない)脱衣所の椅子に腰掛け服を脱ぐ、ここで松葉杖とはお別れ・・・どうやって浴室まで行こう。こんな滑りやす
いところで片足ケンケンはあまりに危険すぎる。四つん這いだと、抜糸したばかりのヒザから血が出そうだ。結局座りこんで、お尻を滑らすようにズリズリ
と・・中は民宿の風呂くらいあって、2・3人は入れそうだ。残念ながら温泉ではない・・あたりまえか。色んな苦労がありーの、久しぶりの風呂でさっぱりし
た後は、やはり、腰に手をあて、Ca強化牛乳をグイッと。
いよいよ怪我した足に荷重を掛けはじめる。最初は15kgまでだ。頭の中で音楽がなる、
「たらららったたー、はまちゃんはレベルアップしました」
この足が地面を踏むのは、実に24日ぶり。体重計に足を掛けて徐々に体重を掛ける・・
うぉー、何じゃコリャ!全然頼りない足。すぐにふにゃふにゃして崩れ落ちそう。こんなの俺の足じゃない。それでも、平均台のような器具に、手をつきながら必死で歩く。足に荷重を掛け始めてから、立っていられる時間が延びてきた。刺激が血行を良くするのだろう。
ついに、ノンストップ病棟10週クリア。いよいよ「初めてのお買い物作戦」を決行するときがきた。
Gパンにスニーカー、格好はまるで健常者。ただし手に松葉杖。病院の正面出口までは、何度もきた道だ。待合所で椅子に座って呼吸を整える。足の調子、OK。松葉杖OK。
「アムロいきまーす。」
外にでると、いきなり段差がある。おまけに道路は傾いてる・・松葉杖は当然のように左右同じ長さで
倒れそうになる、すごく歩きづらい。信号の無い交差点、これは危険だ。途中、おじいちゃん、おばあちゃんにまで抜かれ結局スーパーまでの約1kmに40分も掛かってしまった。途中1、2回つまづいて思いっきり怪我した足に体重を掛けてしまうし、むちゃくちゃ大変じゃん。
スーパーに着いて先ずは一休み、ファーストフードコーナーで、やきそばとアイスコーヒーで休憩。この味ひさしぶりー。苦労して来た甲斐があったなー。スー
パーを一回りして、辛し明太子、ふりかけ、髭剃り、牛乳、漫画本、入浴剤(温泉の素)をゲット。温泉の素のおかげで、ちょっと旅行気分(いい買い物した
な)。
リハビリも順調に進み、松葉杖で歩いてると、どっちの足が怪我してるかわからないくらい上手くなったと思ったら次は杖です。怪我した足に80%位荷重を掛
けます。体重80kgとして、約65kgの荷重。体重計にのって徐々に荷重を増やしてゆきます・・あれ?なかなか、65kgにならないなー、思いきって全
体重を掛けてやっと70kgになりました(ちょっと痛かった)。
いつの間にか体重がへっていたみたいです。やはり、ダイエットは規則正しい生活に禁酒、禁煙か・・・
杖は松葉杖と違ってすごく頼りなくおもえます。ついつい杖に体重を掛けてしまい、体が大きく傾いていしまいます。それでも1日くらい練習してるとなれてき
て、良い感じです。杖になると、片手が空いてるので、物を持つときに便利です。(洗濯ものとか、売店に買い物に行くときとか、食器を下げるときとか)
そして、いよいよ100%荷重=杖無しです。ほとんど役に立ってないと思われた杖ですが、在ると無いでは大違いです。最初は10m歩いては休憩・・という具合です。
なれてくると、窓に映った姿をみてフォームチェック、
「うーむ、どうも右にかたむいてるな」
階段昇り降り、これがまた怖い。特に階段を降りるときは、足首がうまく曲がらないのでまるでスキーブーツを履いて階段を降りてるみたいです。
結局リハビリは手術後、車椅子、松葉杖(片足)、松葉杖(両足)、杖or杖無し、をそれぞれ1週間くらいずつでした。毎週新しい技に挑戦してるみたいであるとともに、どんどん便利になってゆくので、かなり意気はあがりました。
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うーん・・、もう朝か・・まだ6時じゃん。そっか病院か・・
(ちょっと白々しいか)
昨日は訳のわからないまま寝てしまったが・・やっぱり左足が台の上に乗って引っ張られている。上半身を起こす以外ほとんど動けないようだ。
毛布をはがす
と、TシャツにT字帯というけっこう情けない格好。これは改善する必要があるな。
ところで、この状態でトイレはどうすれば良いんだろう?小は尿瓶があるか
ら良いとして・・・考えるの止そう、気がめいってくる。そうだ、会社に電話しないと・・って、どうやって電話する?あっ今日は日曜日か、明日考えよう。
テ
レビでも見るか・・あれ、旅館のテレビみたいに横になんか付いてるな・・どうやらカードが必要らしい。
そう言えば「入院あんない」の冊子をもらったな、先
ずはマニュアルでも読むか(システムエンジニアの基本だな)。
「家族の付き添いは不要です、毎日のお世話は看護婦がさせていただきます」よしよし。「入院医療費は10、20、末日で締め切
り・・」をっ、カードが使えるよしよし。
まっ、何とかなるさ!そんなに酷いことにはならないだろう。
突然始まった入院生活は大体こんな感じです。
・ 6:00 起床。看護婦さんが電気をつけて、カーテンをあけてゆきます。
・ 8:00 朝食。どうやって食べるのかと思ったら、ベットの背もたれが起きるのでなんとかなりました、パラマウントえらい。ただし手動なので、その度に看護婦さんにベットを起こしたり、倒したりしてもらいます。
・ 9:00 風呂に入れない患者の為に(私もその一人)体を拭く熱いタオルを配ります、 幸い私は両手が自由なので、自分で拭けますが、そうでない人は看護婦さんが拭いてくれます。重症な人はきっと、嬉しいような恥ずかしいような体験ができるでしょう。
・10:00 看護婦さんが体温をはかったり、様子を見に来ます。さらに週1くらいで、医者が団体で回診に来るようです。昔みた病院のドラマのようです。
・12:00 昼食。
・13:00-18:00 ひたすら暇な時間です。
・18:00 夕食。
・21:00 消灯。今時小学生でも眠れるかー!と思っていても、暗くなると結構うとうとしてきます。
・24:00 足が痛み出して目が覚めます。看護婦さんに座薬を突っ込まれるか、我慢するか考えどころです。
ベットの上で寝返りさえ出来ない状態で、見える範囲は限られていています。病室は6人部屋で満室です。大体皆歩けるようですが、一人だけ寝たきりのひとが 居ます。頭の周りにやぐらが立っていて、頭を固定してるようです。どうやらモーグルの大会中にジャンプで失敗して首の骨を折ったようです。さすが志賀高原 のお膝元、スキー、スノーボードが多いようです。廊下をみていると、頭の上に変な器具をつけたひとや、車椅子のひと、松葉杖のひと、ベットごと運ばれてゆ く人・・・結構飽きません、こんなスクリーンセイバーがあってもいいかなーなんて思います。窓の外は北信五岳(飯綱、戸隠、黒姫、妙高、斑尾)が見えます。
こんな感じで暇してるうちに、先生が「入院診断計画書」をもって来ました。これによると、4月13日に手術、推定入院期間は6週間。10日もベットの上で 動けないままかー。何で手術まで、10日も掛かるかというと、骨折部の腫れが退かないのと、骨に埋め込む髄内釘が足長さにあわせて作る特注品で時間がかか るのだそうです。そうこうしてる内に手術前日。またまた手引書が届きます。
<前日>
1.手術するところの毛を剃り綺麗にします。
2.体を拭きます、爪をきります、ひげをそります。
3.化膿止めのテストをします。
4.麻酔科の診察があります。
5.24時から飲食しないでください。
6.明日に備えてお休みください。
看護婦さんが剃刀をもってやってきます。脛毛から剃り始め・・どんどん上へ剃り広げてゆきます。冷たい剃刀がちょっと好いかも・・。腿のあたりを剃ってい ます・・・それ以上そると、足の毛じゃなくなってしまうよ。こんなツルツルの足を見るのはウン十年ぶりです。手術する場所の毛を剃るのはわかるのですが、 なんで、ヒゲとか爪とかまで綺麗にするのか聞くと、「死んだ時に、みっともないとまずいでしょ」。うーん。
<当日>の注意書きで目を引く1行が・・
「4.排便の無いときは9時ころ浣腸をします。」
げっ、ベットに横になってから、便秘がちで、ローテーションでは、今日は無い日です。
どうも回りの皆もこの洗礼を受けたようです。
例によって、T字帯を外され、恥ずかしい姿・・ここにきて何度目だろう。
「腰上げられますか?」
冷たいチューブのようなものが肛門のあたりでうろうろしてます。結構堅そうで、つい力が入ります。
「もうちょっと上です・・あっ!痛い」
次の瞬間、暖かいものが体のなかへ・・直腸から大腸へ温かいグリセリンが広がってゆきます。
(ここからは、当局の規制のため省略します。)
手術日当日は飲食できない為か、朝から点滴がセットされています。いやがおうでも気分は盛り上がります。さて、時間になりいよいよ出発です。注射をされて
ベットごと運ばれます。この辺から記憶があまり有りません、たぶんさっき打たれた注射の影響でしょう。どこを通ってるのか全然わかりません。だんだん景色
が変わって、機械が多くなってきます・・壁も今までと違うようです、なんかスーパーの奥の鮮魚、精肉をあつかってる部署のようです。
いよいよ、手術室です。手術台に移され、素っ裸です(布切れがかかってるようですがよく分かりません)。腰に麻酔の管がさされたようです、下半身が暖かく
なって、だんだん感覚がなくなってきます。左腕には点滴、右腕には血圧測定器・・こいつが、定期的に腕を締め付けます。右手のほうには、ブラウン管にレン
トゲンの映像がでています。先生が足を思いっきりうごかして、どのようにくっつけるかシュミレートしてるようです、すごい痛そうです。麻酔が効いてなかっ
たら、悲鳴が聞こえたでしょう。かなりボーットしてきて、気がつくと目の前に布が垂れていてよく見えません。いつのまにか、寝てしまったようです。
手術の様子が見れるかと思って期待していたのに、残念です。それでも、時々振り上げる電動ドリルや、ハンマー(金槌と呼ぶには大きすぎる)が見えます。約
3時間で手術が完了、手術後の記念写真(レントゲン)をとって、病室に戻されます。この間20分程度しか記憶に残ってませんでした、あっという間の出来事
でなんだかよく解らないままに終わってしまいました。
病室に戻ると、あの忌まわしい牽引装置(足を引っ張る装置でこいつの為にベットから動けない)
はなくなっていて、ほっとしました。その代わり見慣れないチューブが体からのびています。
おちん○んから伸びているようです・・・トイレ行かなくて済むみたい・・・
しかし、このチューブを通している時のことを考えると気が遠くなります。
入院して羞恥心がどんどん崩壊してゆきます。
食事も取れないし、熱もあるようだし、こんな日は寝てしまいましょう。
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4/3志賀高原、晴れ。
奥志賀高原ホテルでゲレンデを眺めながら、ゆっくりと食事をしていた。
どうして春スキーはこんなにのどかなんだろう。中ジョッキを飲み干す頃にはレストランも結構混みだしていた。
「さて、そろそろ行くか!」
午後になり、気温に比例して、ゲレンデも荒れていった。
おっと、ちょっとバランスを崩したか・・なんか今日は調子わるいなー。
次の瞬間、左のスキーのトップがコブにひっかかってる。やばい!
左足に異常な圧力を感じる、と同時に転んでいた。反射的にビンディングを外す。痛みはあまりないが、スキーブーツが僕の想像とは違う方向をむいている、僕の意志を無視して、重力のままに斜面の下をさしているように思える。
大作が心配そうにやってくる(いま思うとそんなに心配そうではなかったか)
「大丈夫か?立てる?」
「こわい、絶対無理!」
ひざから先は、皮一枚でつながっているように思える、立った瞬間に恐ろしい事が起こる予感がする。
(大作、パトロールをよびにいく)
「ブーツ脱がないと始まりませんから。」
足はだんだん腫れてきてるようだし、ただでさえブーツを脱ぐのはきついのに…無理やり脱がしたら、足が取れちゃうんじゃないだろうか?
先ずは2人でがかりでようやくブーツを脱がそうとするが……
「痛い!もげるー」
思ったとおり、かなり痛い、ブーツを壊してもいいから、痛くないようにしてほしいな・・。全員(3人掛かり)で何とかブーツが脱げた。
負荷がとれで、ちょっと楽になったきがするが・・足を目の当たりにして
「これは、折れてるな」
ちょっと弱々しい(針金とスポンジでできてるのかな)添え木で足を固定し、ボートでいざ診療所へ!
GO!GO!
初めてのボードでわくわくしていたが、乗り心地の悪さの前にはうれしくない。
急斜面でゆれるのはしょうがないが、緩斜面でもバリバリにゆれて
るじゃないか、ゆれる度に激痛が走る・・まだ着かないのかなー。
こんなことだったら、もっと下の方で怪我すればよかった・・・。
「すみません、もっとゆっくりお願いします。」
一旦ゆっくりになるが、じきにスピードが上がり出す、きっとみんな疲れて押さえが効かないんだな・・・・
(このあと、車で診療所へ)
診療所の先生は、10秒くらい診て
「折れてますね、ここでは処置できないので病院へつれてってください。」
(診察料¥3000なり)
救急車を呼ぶと、来るまでに1時間くらいかかるので、大作の車で中野市の病院へ行くことになった。
カーブする度に足が左右に揺れる・・足がだんだん腫れてくる。
早く病院に着かないかなぁー・・が、期待は裏切られた。
何故か渋滞している。土曜の午後2時でなんで下りが混んでるんだぁ!
(どうやら、トンネルの中で事故ってたようだ)
どのくらい時間がたったのだろうか?どうやら病院についたようだ。
大作が病院の中に入って行く。ベットか担架が出てくるのを期待していたが、出てきたのは車椅子だった。一応添え木がしてあるとはいえ、気を抜くと僕の足は
すぐに左右に倒れようとし、激痛をはしらせる。車椅子に乗りさえすれば、あとは先生が何とかしてくれる。そんな思いで、ようやく車椅子に乗り込んだ。
足がかなり不安定だったので、タオルで足を吊って自分で持つことにした。
診察室に入ろうとすると「レントゲンをとってきてください。突き当たりを右にまがったところです。」うろうろしながらレントゲン室をさがしてると、本人的にはかなり重症でもっと労わってくれても良いんじゃないか
なぁーなんて思い、結構さびしい。
自分で押さえてないと転がって行きそうな情けない足、後ろから入ってきたお仲間(多分骨折者)が、看護婦さんに押されて入ってくる。其の瞬間「いてぇ!」どうやら、机の角に骨折したであろう足をぶつけたようだ
「ごめんなさいね。」
看護婦さんの軽い返事・・・絶対何時もぶつけてるな。
あとで、聴いたところによると、志賀高原を含むこの辺一帯での骨折は、この病院に運ばれるらしく、この時期むちゃくちゃ急患が多いらしい。
ようやく処置が始まった。
ドリルで踵に針金を通し、滑車とおもり(5kg)で足を引っ張る、牽引と呼ばれる処置らしい。どうやら、このままほっておくと直るのではなく、手術するまでの一時的なものらしい。
足はどんどん腫れて、痛みも増してくる。どうも、足が痛くて眠れない、眠れないどころか我慢できないかも・・・
ナースコールしようかなー・・
もうちょっと我慢しよー。
もうだめだー!。
「痛くてねむれないんですけどぉ」
「じゃあ座薬つかいますね。」
えっ?座薬ってお尻にいれるあれだろうなー、やっぱり我慢しようかなー。
座薬をもって看護婦さんが戻ってきたかと思うと、いきなりパンツを切りはじめてる。
えっ!なんで?
「パンツ脱げないんで、きっちゃいますね。 」
確かに、ベットに足を固定されていて、脱げないよなー。あっ、自分で・・
「腰を上げられますがー?」
「あ、はい・・」
結構恥ずかしい体制だなー。気がつくとT字帯(ガーゼで出来たふんどしだな)をはかされて、お尻には座薬が・・
薬が効いてきたのかいつのまにか眠り込んでしまったようだ。
こうして長い一日は終わった。
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